八木家住宅は、江戸時代高野街道の宿場町として栄えた旧三日市宿にあります。多くの古民家が残っている中、最も古い時代の建物です。
八木家は、木綿問屋を営んだ後、酒屋を営み、「東家屋」という屋号で呼ばれていました。
主屋は木造平屋建て、規模は桁行16m、梁行7mです。本を伏せたような山形の切妻屋根で、丸瓦と平瓦をひとつにしたような桟瓦で葺かれていますが、庇の部分は丸瓦と平瓦を交互に葺く本瓦葺になっています。街道に面して正面の出入り口の大戸や格子が残り、町家の伝統的な外観を今に伝えています。
内部は、大戸よりも北側が居室で、南側が土間となっています。建築年代は、部材の古さ、鴨居や天井の特徴から18世紀後半と考えられています。
伝統的な町家の姿を良好に留めていることから、平成20年10月23日に国の有形文化財に登録されました。
風情のある街並みを、ゆっくりと散策してみてください。
☆『シリーズ河内長野の遺跡9』には、河内長野市を南北に貫く"高野街道"に今も残る数々の文化財や遺跡、所縁の人々など、河内長野の歴史がわかりやすく解説されています。