御所の辻から高野街道を約600m南に行くと『松明屋』と横書きした額と、「粽大師松明堂」と縦書きの表札を掲げたお堂があります。かつて、お堂の脇には樹齢何百年とも知れぬ大木がありましたが台風で倒れてしまい、現在はその切り株がお堂の縁に置かれています。その大木のあった場所には「おたいまつの木 北い組 明治二八年5月建立」と刻まれた石碑が立てられています。
弘法大師が京都・東寺から高野山に百箇日参りをし、最終日の百日目を迎えたとき、この地で夜明けを迎えられました。明るくなったので松明を大地に突き刺すと、松明から根が伸びてみるみるうちに大木になったという言い伝えられています。
この地で粽でもたなしてくれたお礼に「私は空海という者である。この粽に永代不滅の加持祈祷を行う。身を清めて粽を作ればそのまま仏の加護となる。末の世にいたるまで教えに背くことのないように」と言われて、「おしえおく、粽は千とせの後までも あしきやまいは たちさりぬべし」と歌を詠んだと言われています。
弘法大師が教えた粽は、食べれば病が治るといわれ、高野山への参詣者が数多く求めたと言われています。(シリーズ河内長野の遺跡9「高野街道」より参照)
★下記の散策マップは、シリーズ河内長野の遺跡9「高野街道」に付録として付いています。
シリーズ河内長野の遺跡は1~9まで発刊されてます。河内長野の歴史や文化がとてもわかり易く解説されています。市役所1階情報センターや7階ふるさと文化財課等で販売されています。(1冊500円)
・シリーズ河内長野の遺跡1 三日市北遺跡
・シリーズ河内長野の遺跡2 大師山古墳・三日市遺跡
・シリーズ河内長野の遺跡3 高向遺跡
・シリーズ河内長野の遺跡4 観心寺遺跡
・シリーズ河内長野の遺跡5 金剛寺遺跡
・シリーズ河内長野の遺跡6 烏帽子形城跡
・シリーズ河内長野の遺跡7 西代藩陣屋跡
・シリーズ河内長野の遺跡8 三日市遺跡・宮山遺跡・三日市北遺跡
・シリーズ河内長野の遺跡9 高野街道
<お問合せ先>
河内長野市役所 ふるさと文化財課
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