河内長野市加賀田にある加賀田神社は、江戸時代中期に建立されたものと考えられます。これは、擬宝珠に「元禄十六年」と書かれていることが根拠となっています。『大阪府全志』巻之四によれば、元禄年中に堺在住の氏子 谷善右衛門が社殿を修復したとあり、擬宝珠にかかれた年代とも一致します。ただし、境内はそれ以前から存在していたようであり、承応三年の棟札が当社に残されており慶長四年に書かれた絵図にも境内の様子が描かれています。
本殿は河内長野市指定文化財になっており、三間社流造と言われる形をしています。三間社とは、正面の柱と柱の間が三つあることで、流造とは、正面側の屋根が延びて庇(向拝)を構成する造りのことを指しています。
祭神は、誉田別尊(応神天皇)、足仲彦尊(仲哀天皇)、息長足媛尊(神功皇后)を祀っています。
※加賀田神社内設置看板より
※棟札とは、建築物の畳組を組み立てる時に、工事のいきさつ、年月、建築者などを書いた札をつくり、これを骨組みに打ち付けるが、この際に使われる札のこと。
加賀田神社の本殿は、三年の歳月をかけ平成の大修復工事が行われ、創建当時の色鮮やかな装飾絵画が蘇り美しい姿を見る事が出来るようになりました。平成28年9月24日の夜、仮宮から大神様が本殿にお遷りなられ、130年目の「本殿遷座祭」が行われました。
そして、本殿修理の際、明治十五年の本殿修理完成時に氏子らによって奉納された、南北朝時代の武将 楠木正成とその子である正行(まさつら)父子の別れを描いた『桜井の別れ』を題材にした絵馬が発見されました。これから復元作業が進むそうです。(※産経新聞掲載文より参照※詳細は神社へお問い合わせ下さい。)
春には参道を桜が咲き誇りとても美しい風景に出合えます。
※写真は過去のものです。
(例年では4月初旬ごろ見ごろを迎えます。)
◎加賀田神社
河内長野市加賀田135番地
TEL:0721-64-1753
※過去の風景です。